silent poets / potential meeting

POTENTIAL MEETING

POTENTIAL MEETING

まだまだ行きます。これは記念すべき1stフルアルバム。
これは気色が違うというよりも、2nd以降の楽曲とはタイプが全然違う感じ。
ボーカルは一切なく、その代わりに全編にわたって春野のサックスがフィーチャーされ、
打ち込みではあるんだけど、セッションの果てに生み出されたかのような楽曲が続く。
この頃はまだ “ バンド ” というものの存在が透けて見える、というか
人が演奏してる姿がはっきりと見えてくるアルバムと言った方がいいかも。
とりわけ空間の中に深く沈み込むようなビートは鳴りを潜める。
下田が持っている世界観はまだまだ出てきていない感じ。
今回はジャズの要素が非常に強く、従来のイマジネーションを
掻きたてるようなポエツの音楽とは一線を画す。
ラストにベストの一曲目に入ってる曲*1の原曲*2が入ってるんだけど、
ここに次作以降の限りない可能性が見て取れる。ま、後付けかもしれないけど。
正にタイトル通り、無限の可能性を秘めた邂逅を感じさせるアルバム。


これで 「 for nothing 」 以外のオリジナルアルバムは大体揃ったんだけどなぁ。*3
後はリミックス盤とEPを残すのみ。*4
しかしこの 「 for nothing 」 がなかなか売ってない。
リミックス盤なんて amazon の商品欄から消えてるし。
ま、売ってないことは無いんだけど、ちょっと高すぎるよなぁ。


追記:
よくよく考えたら去年6年ぶりにリリースされた7th 「 sun 」 は
silent poets が下田のソロとなってからの初めてのアルバムだった。
つまりは、silent poets というものは下田と春野の2人の
ユニットとしていて初めて輝ける存在だったんじゃないかと。
どちらがイニシアティヴをとっていたのかは知らないけど、
この2人の邂逅こそがやはり silent poets だったんだなぁと。
だから 「 sun 」 は何の面白味もない作品だったんじゃないかなぁ。
雰囲気はわかるんだけど、何度聴き直してもどこか重要な
エッセンスが抜け落ちてしまってるように感じるんだ。
それこそが、こんなにも僕を惹きつける魅力だったんだけどなぁっていう。
このタイトルを見て、改めてそんなことを思った。

*1:収録されてるのはオリジナルではなくリミックスの方。この曲の良さを最大限に引き出した素晴らしいリミックス

*2:これに入ってるのもリミックス?らしいので、原曲はどこに?

*3:drawing はオリジナルアルバムになるのかちょっとわからない

*4:コンピ提供とかリミックス提供は多すぎるので省く。アダム・ロペだっけ?とか集めだしたらキリがない。ISSEI MIYAKE のとかもオークションでもない限り手に入らないのでオリジナル以外はもういい