slowdive / pygmalion

Pygmalion

Pygmalion

slowdive の3rd、にしてラストアルバム。
よくわからないが、極端にプレス数が少なかった上に、
US盤も出てないので、長らくお目にかかれなかった作品。
ってか、せっかく再発したのに全く盛り上がってない様子。
タワレコでも pygmalion だけ売ってなかったし。
もっとスペース割いて大々的にやってるかと思ったら、
全然そんなことはなくて、slowdive のコーナーに
1stと2ndの再発盤が1枚ずつ置かれてただけ。
こ、これだけ?
せめて、ジャケ見せて並べるとかさ・・・・。
世間の反応はそんなもんなのか・・・・・。


よくよく考えたら去年発売されたベストの中に9曲中5曲も入ってたんだから、
そこまで期待するものでもなかったかなぁ、と流し程度に聴いてみるつもりで
CDをかけていたら、そんな考えはとんでもなかったことに気づいた。
いやー、曲順が違うだけでこんなにも違うもんかね。
1st2ndの流れと、その後の mojave3 への流れと、
ベストに入っていた曲とで思い描いていた3rd像とは
だいぶかけ離れていた。
これほどまでに内省的なものだったとは・・・・・。


まず、ドラムがない。
申し訳程度に2曲ほどあるけど、あとは基本的にノンビート。
もしくは、電子木魚*1叩いてるような感じの超ショボい
リズムマシーンみたいなものがリズムを刻んでるだけ。
これは明らかにバンドサウンドではない感じ。
neil*2の内なる世界を突き詰めていった
サウンドのように聴こえてしょうがない。
だから、このアルバムにおける他のメンバーの役割が全く見えてこない。
そりゃ、解散するよなぁ。
この先が見えないとかそんなレベルじゃなくて、
これ以前に既に終わってたんじゃないかと思うぐらい。
極めてパーソナルな作品に聴こえる。


てっきり2ndのドリームポップ・シューゲイザー
そこからギターノイズを取り除いてゆるやかに slocore に移行していった
mojave3 の1stを繋いでくれるアルバムだと思ってたのに・・・・。
そううまくはいかないみたいだね。*3
blue skied an' clear 的なものだと思ってたら大間違いだった。


しかし、すごい時代にこのアルバムを出したよなぁ。
この数日後に blur / parklife が出て、
2ヵ月後には oasis / definitely maybe が出ると。
うん。そりゃ、売れないわ。
ブリットポップ開戦前夜だもの。
新しい時代が始まる直前だもの。
無理もないわ。

*1:たぶんそんなのないと思うけど、そんな感じなの

*2:& rachell

*3:だからと言って、このアルバムが悪いわけでは全然ないんだけど