4本立て


バーのマスターがかつて仮面ライダーの悪役のボスをやっていた人らしいという噂が前々からあり、
実家にあったボロボロの仮面ライダー図鑑から名前をつきとめた。


『佐藤・・・さんですよね?』


マスターにそう問いかけると、突然屋上に向かって走り出し、柵を越えて飛び降りようとしてしまう。何故かIも一緒に。



抜かるんだ足元のグラウンドでサッカー。
前半はキーパーを買って出るが、後半はひとりで攻めて大活躍。
1点目は自陣からひとりで持ち込んでシュート。
2点目は強烈なシュートをクロスでアシスト。
敵も味方も何故か女の子。



会社で向かい側に座ってる人がえらい若い人になってて、*1先輩宛に来た暑中見舞いに目を通していた。
『先輩宛のって文章多いですよね』
「そうなの。読み甲斐があるのよね」



正式におやっさんの跡を継いだ虎は、再発計画に揺れ、
次々と駅周辺が空き地になってゆく久米川のホームでひとり佇んでいた。
「竜、独りになれねぇんだよ」
「竜ちゃんが虎っちといるのは同情で群れ成してるからじゃないでしょう?」

*1:それでも先輩