サニーデイ・サービス / MUGEN

MUGEN

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サニーデイがかかると安心する。
今の自分が欲している音だ。
これまでサニーデイなんて聴く気も起こらなかったのにな。
不思議だ。
こんなところにも時の流れを感じる。


今までサニーデイに対しては完全無視を決め込んでいた。
敬遠していた。
食わず嫌いだったと言ってもいいかもしれない。
いや、単純に好きではなかったんだ。
ちゃんと聴いたことはなかったけど。
でも、果たして10代の頃の自分にコレが響いたかどうかは疑問だ。
あの頃に自分にコレを受け入れる心は到底なかっただろう。
もはやあの頃のことは記憶の片隅にしかないけど、
先日パソコンをいじってたら衝撃的なテキストを発見した。
以下ちょっと引用。


-本来ならアーティストに、その歌詞やら何やらに異常なまでに感情移入して、
どこまでもその人に入れ込んでしまうような人は本当好きではないというか、
もうイヤなんだけれども。
この時期の七尾旅人という人は、自分でも珍しいことに、
息をするうえでも少し大切なアーティストだった。
このこんがらがったベッドルームの中で聴く
ガリバー2や、コーナー、omohide over driveは、
まだ10代だったボクの幼気な感情を、もう本当に
針が振り切れてしまうんじゃないかと思うぐらいに
揺さぶり続けた。-


これは作りたてのHPのレビューページに載せるための
テキストだったんだろうかね。たぶん。
別に七尾が全てだったと言うわけでは全然ないけど、
今ではちょっとよく思い出せない感覚かな。かなり若い。
相当落ちてた時期のテキストじゃなかろうか。
恐らく19とかそのぐらいの時のことだろうけど。
まぁ、ちょっとおもしろかったから載せた。
で、この通り、こんな時代の自分にサニーデイが響くわけがなくて。
この時はもっと蒼い音楽を欲していた。
曽我部の描く日常なんてホントどうでもよかったと思う。
逆にきちんと聴いてこなくて正解だったのかも。
悪いイメージがずーっとつきまとって一生聴いてなかったかもしれないし。
普通に考えても自分にとってサニーデイは今の音楽だと思うし。
今聴くからこんなに響いてくるんだとも思うし。
だから、別にもうサニーデイ・サービスがなくなってても、
リアルタイムで聴けなかったことを悲しいとは思わない。